劇団☆新感線プロデュース「港町純情オセロ」@赤坂ACTシアター


じゅんさん、復帰おめでとうございます。
ACTシアターで初めて雨に降られなかった!
和解の時が来たのかもしれない・・・


ミュキャスをいつか新感線で見れる日が来るのかなー? とは
ぼんやりとですが長らく夢見てきたことだったので、
今回の公演は非常に感慨深いものがありました。
切込み隊長が無駄様だとは予想だにしなかったという意味でも。


シェイクスピアのアレンジって聞くと頭の中で警鐘が鳴りますよね。
というわけで、あんまり食指が動かなかったのですが、
妹さんが大東君と無駄様にくい付いたので出向くこととなりました。
色々あって、肝心の妹さんは欠席だったんですけど(汗)。
石原さんの威力だと思うんですが、いつになく男性が多かったです。
お隣が初老のおじいちゃんでびっくりしたもの。


なんとなーくで出かけたもののすごく面白くて!
妹さんにはお礼を言わないといけないレベル。
こんな時だからこそ、なのかな。
隣のおじいちゃん大丈夫かな・・・と心配してしまう程度には、
シモネタ・・・というか際どい台詞バンバン飛び交って、
でも逆に下世話で猥雑な言葉たちがエネルギーをくれるっていうか。
そういうことってあるんだなーと実感させていただきました。なんか元気出た!
シェイクスピアだから、なのか。
皆さん結構台詞噛み気味というかグダグダになっちゃうところがあったり。
それを勢いで乗り切ってみせるのもなんか楽しかった。


イアーゴってのは圧倒的な悪なんだよ!とか母に言われたのですが、
田中哲司さんはそーんなに悪い人に見えなかったのことよ?
無駄様が自分を差し置いて若頭になった。
オセロが自分の妻を寝取ったかもしれない。
ミミナシの復讐劇にはきちんと理由があるんだよね。
そして、動機はちっちゃいと言わざるをえない・・・
妻の不貞に関しては事実無根ってのが匂わされているだけに。
復讐の構想自体は実にえげつないんだけど、
ものすごい頑張って小細工してるのを見ると、
「圧倒的な悪」には残念ながら見えなんだ。
最後に殺すのが妻じゃなくて大東君になっちゃったのも、
それほど冷酷な印象を受けなかった一因かもしれない。


席が上手寄りだったのですが、
粟根さんが褌一丁ハケるところを間近で見ることができ、
何この美中年!って思いました(すみません・・・)。


右近さんの変態ヤクザぶりがキレッキレで超ときめいた。すてきーぃ!!


松本まりかちゃんの声は本当に可愛いな〜。
声だけで勝ったも同然ということはきっとある。絶対ある。
役柄上衣装が常時薄手のドレスで、身体が細すぎて心配になっちゃいました。


大東君がゲイの役で正直ずっこけた。
不倫相手として疑われる無駄様の役が、
大東君の役だと普通に思ってたんですよね。
今売り出し中だし、カッコいい役やると思うじゃない!
見事なオカマぶりに度肝を抜かれました。
都知事の心無い数々の発言に対する反論なのかなって勘ぐりは置いといて、
普通に泣きそうになる台詞の数々でした・・・
愛について語り、裏切られて死ぬ様はオフィーリアみたいでした。
歌唱力は普通レベルなのにギター1本で延々ソロ歌わされてて、
なんの罰ゲームですか!?といささか気の毒な気持ちになりました。
無駄様が東宝の王子様全開!だったので余計に。


無駄様はなんか・・・すごかったとしか・・・
歌も歌わせてもらって、言うことなしの大活躍ぶりでした。
こんないい役もらえるようになったんだね!って普通に感動してしまいました。


次の公演は髑髏城。
勘弁してください!と土下座でもしたいようなキャスティングですが、
チケット取れますように。いいや、取る!(言霊)