踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

多分絶対面白くないんだろうなって半ば確信してたのに、
見に行っちゃった私が馬鹿だってことはよーくわかってます。

なんかあらゆる盛り上げどころが独り善がりなんですよ・・・
クライマックスにするための積み重ねをサボっておいて、
過剰なくらいに泣き所強調してくるので最後の方腹立ってきました。
セキュリティシステムを乗っ取られて閉鎖された湾岸署の壁を叩き続けるなんて無意味な徒労に励む暇があるなら、捜査に駆け出していくのが青島君なんじゃないのかなって思うんだよね。

何が嫌だったって、まともな捜査シーンがほっとんどないのが本当に嫌だった・・・
家宅捜査のシーンがちょっとあったくらいで、青島君聞き込みとか全然しないんだぜ!
湾岸署の引越しでアタフタして健康診断の結果に凹んでる間に、
事件自体は粛々と展開して犯人特定にまで至ってしまうという。そーじゃなくてさー・・・
映画向きの派手な事件=机上の空論みたいなトンでも事件、になっちゃってますよね。
もーねー・・・コンピューター使ってシステム誤作動させるのとか飽きた。
ネタ的に使い古されてる上に、話がコンピュータ寄りになっちゃうと湾岸署署員を全く活かせないという。
事件だけ見たら、小泉孝太郎率いる新交渉課+おぐりしゅんを主人公に据えた方がしっくりくるもん。
水も漏らさぬ捜査の末どうにかつかんだ糸口を辿って真犯人にたどりつく、ってのが刑事モノのカタルシスだと思うし1ではそれが出来てたと思うんですけどね。
引越しもセキュリティシステムの誤作動も健康診断の誤診もどうでもいい。
肝心の捜査が置いてけぼりじゃ、支店と本店の対立もただの飾りですよね。

2で出てきた羊たちの沈黙劣化コピーみたいなキャラは私の中でなかったことになってるんですけど、
今回まさかの大活躍で「私聞いてない!!」と心の中で絶叫しながら見ました。
まあこの人が主犯という時点で私はこの映画を見るべきではなかった。

この映画で1番輝いてたのは、多分おぐりしゅん。
正直特に興味ないんですが、そう言わざるをえないレベルで一人勝ち。
剃刀みたいな切れ者ぶりで存在感あったなぁ。
事件の内容が大したことないせいでキレものぶりが演技に反してトーンダウンしてしまって、心底残念。
上司・青島と部下の関係を丁寧に書いてくれたら川野君の役はすごく美味しかったと思うんだけど、
青島君が係長になったという事実は時間経過を示す以外の意味がなかったので、
なりゆき上勝手にやる気を出して気がついたら青島君をサポートしてました。無念。
やっぱテレビがらみの邦画はやばい。マジマジやばい。ってのを久々に思い知らされました。
いや、のだめの映画第一弾のテレビ放送の時も思ったけどあれはお金払ってなかったからさ!
この映画最大収穫は犯人グループの1人としてBの小春ちゃんを発見したことです。