阿佐ヶ谷スパイダース アンチクロックワイズ・ワンダーランド@りゅーとぴあ


見終わった後魂出ました。見てる最中もちょっと出てました。
隣のおっさんとか完全に飽きてたからね! 落ち着きなくて迷惑でした。
正直拍手をする気力もないほど疲れ果てましたが、
やりきった役者さんたちは本当にグッジョブ!と気を取り直してぱちぱち拍手。
地元に来てくれた時は漏れなく見てるんですが、今までの阿佐ヶ谷とは全然毛色が違うかな。
ツッコミどころ満載でも有無を言わせず突っ走っていくいつもの勢いは皆無で、
物語はピタっと静止して全く動こうとしない感じ。シーンと凪いでました。
複数の時系列が舞台上で展開しては現実と錯綜し、
未来から俯瞰して反復することで証言の内容が変化し、
作家が語った妄想がいつしか現実に取って代わる。
ついには事件そのものが現実から消えてなかったことになってしまう。
複数の視点と時系列が入れ替わり立ち代り起き上がってくる作りは、新鮮だし見ていて面白かった。
構造というか見せ方は好きだったんだけど、内容が・・・
作中の小説家に対する向けられる言葉ってそのまんま長塚さん自身に言えることで、
だとするとこの作品を観念的過ぎるもっと生々しいものが見たいと思ってしまうのは、
舞台を入れ子にするために織り込み済みの意図的なものなのかもって感じもしました。
恐らくこれが伝えたいことなんだろうなーってのはぼんやり伝わってきます。
すごく漠然としてて全然言語化できないし、これを舞台にするのは絶望的に困難だと感じました。
疲れたけど嫌いじゃないし、果敢にチャレンジした結果次は期待できるんじゃないかなと思えました。
なんで次回に期待です。